イケてる画像処理ソフトベンチャー【モルフォ】決算まとめ
最近流行りのディープラーニングにも関係する
画像処理を中心とした技術系のモルフォをご存知でしょうか?
モルフォとは
今日は画像処理技術を専門にしてきた東京大学出身の技術者が中心となって設立した企業です。画像処理ソフト開発のITベンチャーです。
米韓のスマホメーカー向けに手ぶれ補正やノイズ除去技術を提供しています。
動体検出を追尾したり、侵入者検知の技術を持ちいて、ドローンや自動運転、セキュリティ関連の事業側面も持っています。
決算内容の概要
グローバル市場における海外スマートフォンメーカー及び半導体メーカーへの営業活動の成果があがり、2015年度決算で売上20億、営利7億と大幅な増収増益となっています。2012年前後で恐らく開発・研究費用に投資した効果が成果となり返ってきていると思われます。
地域別売上高シェア
地域別の売上高シェアを見ていきますと、韓国、アジア(主に中国)、北米と海外拠点だけで約70%をしめています。実は売上高の90%以上が、ロイヤリティ収入という事もあり、海外展開が容易なビジネスモデルなのかもしれません。
収益構造について見ていきましょう。
収益構造について
大きくわけて3つあります。
以下HPよりの内容を抜粋し、要約しております。
1)ロイヤリティ収入
自社で独自で開発したソフトウェア製品(画像認識など)を、スマートフォンメーカーなどで商用利用する事を許可します。その際、スマホ台数に応じたライセンス費用を受け取る仕組みです。(累計ライセンス数なんと11億ライセンス)
独自技術が必要なスマホが出荷されればされるほど、収益が向上する仕組みだろうと想定しています。
(2)サポート収入
こちらスマートフォンメーカー等が、自社ソフトウェア製品を利用する事を許可する事を前提とし、自社グループ製品の端末等への実装(ポーティング)支援等を行う開発サポート収入と、一定期間の技術的なサポートを提供する保守サポート収入の2つに区分されます。
(3)開発収入
自社で蓄積したノウハウをベースとし、顧客からの要件に沿った開発業務での事業や技術のアウトソースを行い、収益を得ていきます。
ここまで見ただけでも相当エンジニア色が強い会社であるという事が伺えます。
今後の見通し
独自で培った画像処理技術のノウハウをどう生かすか、どこの分野に投下していくと非常に楽しみですが、決算説明資料を見る限り、カメラに知能を持たせる、IoV(Internet of Vision)に方向性が向いて模様です。
機会学習による、画像認識、シーン認識、タグ付け、物体検出まで業者やサービスを組み合わせて多様な機会創出を狙えそうです。